Pepperについての情報 (2021.03)

2014年10月頃に出荷されたPepperを見つけたので、情報を集めておく。

Pepper (ロボット) (Wikipedia)によると、2014年6月5日に発表され、翌日の6月6日より一部のソフトバンクモバイル販売店に設置された。同年9月20日より開発者向け先行モデル(ソフトバンクはデベロッパー先行モデルと呼称)200台受付とSDKが提供された。このタイミングを見ると、開発者向け先行モデルに相違ない。見つけたPepperは見分け方のどれにも該当しない。

また同じくPepper (ロボット) (Wikipedia)によると、開発者向け初回生産300台は2015年2月27日に生産拠点である中華人民共和国山東省煙台市の工場から出荷され1分で売り切れになった。改良された一般向けモデルが計7000台は同年6月20日、7月31日、8月29日、9月26日、10月31日、11月28日、12月28日の7度に渡り販売されたが受付開始1分で完売した。しかし生産体制が従来5台/時から15台/時まで増強され2016年1月28日よりソフトバンクショップ店頭でも常時購入手続きが可能となった。これらの、一般向けモデルの発売後に、デベロッパー先行モデルにもCPUアップグレードプログラムが実施された。

開発者向けの情報はAldebaranのサーバに公開されているのは、PepperはAldebaran Robotics SASとソフトバンクモバイルの共同開発による製品だからだろうか。Aldebaranは現在は、ソフトバンクロボティクスヨーロッパ。2017年3月時点でAndroid対応版Pepperが計画されていた。デベロッパー先行モデルがPepper SDK for Android Studioで開発したアプリを動かせるなら、これに対応しているのだろう。

見つけたPepperのOSはNAOqi OS 2.5.5.5だった。これは2017年7月11日にリリースされているので、このあたりまでは契約されていたのだろう。ソフトバンクロボティックスが開発者向けサイトの中で公開している開発ドキュメント、SDKに「開発を行うプラットフォームを選んでください。プラットフォームとソフトウェアが一致していないとPepperやNAOが動かなくなる場合があります。」という記述があるので、PepperのOSが2.5.5.5なら、SDKも2.5.5を用いることになるようだ。同じく、「Android SDKは現在販売されているPepperではご利用いただけません。」とあるので、現行のモデルのNAOqi OSのバージョンが2.9.3ぽいのを気にしなくてよいようだ。そもそもユーザがOSをバージョンアップすることはできないそうだ。それまでChoregraphのみがSDKであったのを、2016年5月にAndroid SDKを無償公開したようだ。2.5.5以前の話は、この記事で垣間見るぐらいでよいだろう。Pepperは最新モデルでもハードウェアは共通とのこと。

Pepper契約更新のご案内Pepper 月額基本プランによると、クラウド音声認識エンジン(会話機能)、ベーシックアプリアプリストアからのロボアプリを使うには、月額10,584円(税抜9,800円)の基本プランの契約が必要。会話を必要としないアプリのChoregraphe等による開発用途では利用できる。Pepperデベロッパー先行モデルも含めて、利用規約はここに置いてある。2014年には鳴り物入りで登場したが、その後、いろいろあって契約プランを更新しない企業が8割となったそうだ。

分からないのは、Android対応Pepperが2016年7月より販売開始されているが、デベロッパー先行モデルはAndroid SDKに対応するまでにバージョンアップされているのか、ということ。これは添付書類を確認するしかない。この頃は華やかだった。なおPepperアトリエ秋葉原 with SoftBankは、2020年7月に閉館している。Pepperの元開発メンバーはLOVOTという別のロボットを開発したそう。この記事のことか。あ・・・。