シェアリングエコノミーが持て囃されている。私からすると、単身世代向けマンションを個人に賃貸貸し出し目的で分譲するのと同じように捉えている。従来は企業が負っていたビジネスのリスクを、個人に押し付ける動きという意味だ。雇うのではなく、請け負わせる、と言えばいいだろうか。
自転車を用意させる。バッグを買わせる。白ナンバーで配達していても罰しない。リソース手牌を個人に押し付け、コストも負担しない。雇用関係になく、請負関係にあるので、追うべき責任はない、ということだろう。
短期的にこれに群がる、請負手が居てもいい。しかし、請負関係が長期間に及ぶと、たぶん収入源としては有望ではなくなる。請負の総量で収入が決まる。管理する側には回れない。健康保険や厚生年金など、雇用関係と比べて、条件がそれほど良くない。有給休暇はない。
シェアリングエコノミーの担い手は、短期的な幸せを標榜するか、福利厚生やリソースを自己負担しても損をしない人たちかもしれない。
そう考えると、シェアリングエコノミーに基づくサービスを利用側も、サービスの内容や価格だけでなく、仕組みよく吟味してからの方が良いのかもしれない。もちろん利用する方も短期的な幸せを訴求するなら、良いのかもしれない。
シェアリングエコノミーは難しい。