他者からの評価は、点で上書きされ、線では動かない

他者の評価について、昔のことを覚えている人、昔のことを思い出す人は多くない。通常は、最近の評価だけを脳裏に留める。

評価が変更されるのは、周りに影響を与える大きな何かが起こった時点でのように思う。この時の評価が、それまでの評価を上書きする。そんな人とは思わなかった、実はそういう人だったんだ、など。完全に上書きされるとは限らず、多面性を許容する人からは多面的に捉えられ、一元的にしか評価しない人からは評価の変更が行われる。

点と点の間を結ぶ線の上では、滅多に評価の変更は生じない。それまでの評価や印象を支える材料は積極的に流され、それらを裏切る材料は点の発生に繋がる。

昔はいい人だったとは、今はいい人ではないこと、昔とは変わったことを指して言う。ある特定のエピソードだけで他人を良い人と評価し続ける人も少ない。良いエピソードは悪いエピソードで上書きされることの方が多いように思う。昔にひとついいことをした人を、今でもいい人と思うには、その人が自分にとって概ねいい人であり続けた場合ではないだろうか。

そんな感じ。