ある二者間に解決できない問題がある。職務権限を喪失した人が、個人的にその権限の継続を周囲に求めている問題である。
現役を引退したOB/OGが、現役に口を挟む問題と思って貰えばかなり近い。現役が指導を断るとOB/OGが強い姿勢に出てくる。性善説で捉えると、先輩側は親切心に基づく行いが少し積極過ぎただけだし、現役からするともっと自分たちに任せて欲しく見守って欲しいと言う気持ちが強い、となろうか。性悪説では、引退しても先輩は先輩、現役からするとやっと指導的な立場に立てたのにOB/OGがうるさい、と言ったところだろう。現実にはこの双方の中間ぐらいのことが多いと感じる。
組織の持続性には、定期的な世代交代とそのための準備が不可欠であること、そして先代からの助言が必要になる状況もまたあることを双方が認識していれば、このような問題は生じない。
この問題は、片方が譲歩すれば表面上の解決には至る。しかしその解決は片方にとっては我慢でしかない。問題の解消の手段は複数あるが、どれも二者間の直接交渉ではうまくいきそうにない。そこで交渉を第三者に委ねてみることにした。第三者と言っても、今回の状況を作った遠因でもあり中立な立場ではないが、二者間交渉の見通しが立たないので、何かが変わればそれで良いと考えている。
さて、解消と解決のどちらに向かうか。