Markdownエディタまとめ

Markdown形式のファイルはプレーンテキストなので、どんなテキストエディタでも編集できる。Markdown形式はMarkupの一種だが、装飾を抑えることで、簡易な表現での装飾表現を可能にしている。Markdown形式のエディタはプレビュー機能を備えている方が便利だが、最終的に公開する場所がその機能を備えていればよく、必須ではない。多くのWikiはMarkup形式の方言を用いていて、Markdown形式には対応していない。

そのような前提を学んで、いくつかのMarkdown形式に対応したエディタを買ったりダウンロードしたりして、得た結論をまとめておく。

まず最初に、Atomが導入できる環境を使っているなら、Atomを入手して使うのが良く、他のどんなソフトウェアも特に試してみる必要もない。Markdown形式のリアルタイムプレビュー機能も十分だし、何より他の言語のコードも編集できる。フォルダをプロジェクトとして扱えて、ファイらの機能も備えている。Ultssesが備えている機能の多くを提供してくれている上に、他のソースも記述できる。Atomが使えれば、ファイルの中身のインデックス機能をOSが備えていたり、様々なツールを組み合わせて柔軟に管理ができるし、構造化もできる。1つのソフトウェアにファイル管理を握られるよりは、OSへの親和性が高い方が、長期的には望ましい。

EmacsやAquamacsもmarkdown-modeで編集したり、外部のビューワを追加導入することで対応できる。しかしエディタ自身が必要な機能を備えているAtomと比較すると、見劣りする。この点は他のソフトウェアを投入済みか否か、また必要な設定が簡単な環境かどうかで評価は異なるだろう。

有償のソフトウェアでは、Quiverが秀逸だった。Markdown形式の上に上位構造を持たせたCson形式を基本ファイルとし、様々な形式が混在した文書を扱えるエディタである。Aceをベースに開発することで、いきなり100以上の言語に対応できている気がして、スマートな開発方針にも脱帽する、数式にはLaTeXが使える。良いことづくめだが、作者がカナダからドイツに移り住んでから、更新が途絶えてしまっている。未だにウェブサイトはあるし、購入も可能だが、iCloudでの同期に関する不具合の指摘への対応がなく。iOS版の開発も止まったようなので、他人へお勧めするのは控えたい。コンセプトと開発方針が秀逸なのに、残念である。

他にBywordも、macOSとiOSのアプリを揃えた。これが一番最初に買ったものだが、これが一番損だった。Bywordには、Markdownのうち一部には対応しない方針が堅固で、例えば”- [ ]”に対応しない。無償のエディタのAtomでも対応してくれているのに残念だった。

iOS用に買ったIA Editorも良かった。そしてUlyssesも買った。今はiPhoneの上ではUlyssesを、macの上ではAtomを使っている。長い原稿を書くのにUlyssesをお勧めする人もいるが、実はUlyssesまで投資しなくても、Atomで十分という気がした。それで冒頭にAtomを勧めた次第。