2012.05.12 傘杉峠 #4、顔振峠 #4

越生駅まで車で乗せてもらって、0720a発の黒山三滝入り口行きのバスに乗るのが、いつものパターン。この日は連れが一人居た。

越生駅から黒山三滝までのバスは川越観光自動車バスの黒山行きで、ルートは次の通り、越生駅のロータリーを出て、埼玉県道30号(飯能寄居線)に入って北へ暫く進んだら、三滝入口という交差点に辿り着く。ここが埼玉県道61号(越生長沢線)の起点で、左折して入ったらあとは道なりに進めば黒山三滝入り口のゲートに辿り着く。ここにある黒山という川岸のバス停が終点。この時間のバスは、途中での乗り降りはなく、運転手さんと三人で終点までの沈黙の旅。途中で聞こえるのは、停留所を案内する録音だけ。

61号沿いには、越生梅林があり、黒山三滝の入り口から向こうは林道になるが、車で西武線側に抜けることができる。舗装されてるけど林道で細いから、お勧めはしないなぁ。黒山のバス停の川向こうには、東上閣という温泉宿がある。ここと黒山鉱泉館は、黒山三滝付近では結構目立つ温泉宿。

さて、黒山三滝入り口から滝までは15分ほど歩く。ここから先には、食事処の駐車場と、宿の駐車場しかないので、それらを利用するのでない限り、車で奥に進むのはあまりお奨めできない。駐車場なら、黒山のバス停の手前と、黒山三滝入口のゲートのすぐ奥に、町営無料駐車場があるので、そこで止めて歩くのが、お奨め。みやげ店、黒山鉱泉館、根っこ食堂、大善寺、山田屋と、早朝には営業していない建物をぼーっと眺めつつ、歩みを進めていく。行きに注文しておいてくれたら、滝を見て戻ってきた頃に焼きあがるように調理してくれるという看板や、天狗滝の向こう、男滝と女滝の手前にあるお土産物屋さんやお食事処も、この時間は営業してない。実は、これらが営業してる時間帯に来たことがない・・・。

これが天狗滝。奥の木の向こうにあるので、滝を見るなら、奥に進むのが良い。

これが男滝と女滝で、手前の橋は夫婦橋というらしい。

登りは滝の手前で左折して階段を上るのと、男滝と女滝を見てから階段を上るのと、いずれにせよ同じ登山道に辿り着くので、滝を見るのが良いと思う。関八州見晴台への登山道もあるけど、あれは天狗滝よりも手前に、右手の山に分け入る入り口があるので、見落とさないようにしたい。

黒山三滝から顔振峠に行くには、「武蔵おごせハイキングチャレンジコース」という立て札を目印に進んでいけばいい。これで傘杉峠に出られる。

傘杉峠から先は、同じ立て札に沿って山道を進むか、舗装された林道を歩くかすると、いずれ林道に合流して顔振峠に出る。顔振峠までなら、ほぼ迷わない。余談だけど、この立て札、「武蔵おごせハイキングコース」のもので、越生からの登りがきついから誰かがいたずらで全部の立て札に「チャレンジ」と手書きで書いたのだとばかり思ってた。でも「武蔵おごせハイキングチャレンジコース」がこのコースについた名前。なお、このコースは越生に戻ってくるコースなので、顔振峠から先、西武線沿線には気をつけないと、迷子になった気分になりかねない。

黒山三滝から山に入って少し歩くと、円の行者像に向かう道との三叉路に着く。そこを左手に進むと、傘杉峠は通らない顔振峠への道、右手に進むと傘杉峠を通る顔振峠への道。どちらも林道で合流して、あとは舗装された道路を歩くのは一緒。早朝の行者像前の広場は、ちょっと怖いので、薄暗い時間帯に歩き始めたら、傘杉峠の方が私は安心。今回も右をチョイス。

このコースは前半は穏やかで、傘杉峠の手前20分ほどが、少し急な登り道になっている。前半はゆっくり歩いて、後半に体力を温存すると、休憩なしで傘杉峠まで辿り着ける。急な部分の途中で休むと、再開してからすぐに峠に着くので、拍子抜けする。

傘杉峠は、奥武蔵グリーンライン(舗装された林道)と、越生からの登山道と、顔振峠からの山道と、高山不動尊や関八州見晴台からの山道の交差点である。越生から登ってきたら、道路を渡るか右手に進めば西吾野方面、左手に進んだら吾野や東吾野方面。顔振峠から吾野駅へ降りるルートが、電車には一番近い。この日は、自転車も多かった。

ところで傘杉峠までの道で、この写真の花を多くみかけた。

傘杉峠からは、また山道に入って進む。どうせ、この林道に出るのだが、上下はあるものの、林道より歩きやすいし、何しろ飽きが来ない。円の行者像を経由する山道と合流してすぐに、林道に出たら、あとは道なりに進む。顔振そば屋が見えたら、顔振峠はもうすぐそこ。

山道沿いの平九郎茶屋と階段を上る顔振茶屋も、道路を曲がればすぐに見える。

そば屋と茶屋の間が、このルートで一番綺麗に富士山が見える。

平九郎茶屋でビールとつくねで休憩をしてたら、吾野駅から人が大勢、上がってきた。

お店の人と話しながら、茶屋の付近に立っていた運営スタッフの方にも聞いたら、今日は西武鉄道の主催で第2回 西武エンジョイウォーキング・ハイキング「顔振峠と明るい山村を歩く道」というイベントが開催されていたそう。吾野駅が起点の、1050人ほどが参加したイベントで、朝に吾野駅で出発し、おやつ時に東吾野駅に着くペース。イベントの参加者も何人かは、早朝からお店によって、野菜の天ぷらを食べたり、お蕎麦を食べてたので、少しお話ししたり。

身体が冷えてきたのと、待ってても人がぜんぜん減らないので、降り始めることにした。細い道をあとからあとから登ってくるので、駅まで降りられるか不安だったけど、皆さん、とてもお行儀よく列を作って登ってきて下さり、狭い道でもよけて下さったりした。

先ほどの富士山が見えるスポットと同様、茶屋の少し下のお寺も実は、越生から吾野へのルートで一番見晴らしがいい。休憩にもってこいの場所でもある。そして武甲山はいつ見ても痛々しい。

茶屋から下って、お寺からもすぐ下の、林道沿いにあるこの建物が実はお店で、コーヒーとケーキが美味しいと教わったり、とてもためになった。これまで何度か通ったけど、いつも閉まってたので、てっきり空き家かと・・・。

ここで休憩していた人も大勢いたけど、少し上のお寺が見晴らしもいいし広いと教えてあげたり。皆さん、とても気分よく登ってこられて、こちらも「こんにちは、頑張って下さい」などと声をかけながら、吾野駅近くまで降りた。たぶん10秒から30秒に1回ずつ、合計で200人以上と挨拶したはず。

吾野駅について、着替えてたら、電車が来る時刻が近づいてきたので、慌てて電車に飛び乗った。この日は東飯能駅で、八高線との乗り換えに時間がかかると勘違いして、ルート選択を間違えた。東飯能駅を西武線が離れてすぐに、八高線がホームに入ってきたのを見たときは、しまった、と後悔した。乗り換え案内のマージン多すぎ。もういいや、と自棄になって、飯能駅でレッドアローに乗り換えてビール片手に池袋回りで帰った。