2012.01.28 棒ノ折山(棒ノ嶺) #3

先日揃えたMilletのCosmic Trilogy GTXの上下をテストしたくて、寒さが厳しくなった今日を狙って、棒ノ折山に登ってきた。この山は1月8日に続いて、今月は2度目、通算で3回目。いつもの通り、名栗湖(有間ダム)に車で送ってもらい、白谷沢ルートで岩茸山、権次入峠を経て、棒ノ折山山頂に向かった。今日は青梅線には抜けずに短時間で降りてくる予定だし、地図が頭に入ってるし、3週間前に来たばかりだし、ペース配分は余裕がある、と思っていたら大間違い。

  • 登山道入り口付近の道路が凍結してたので気づくべきだった。登山道は最初の数百mはただ寒いだけだったけど、すぐに雪混じりの道になり、岩場は水が凍結していて、東屋の手前でパウダースノーに覆われた雪山に姿を変えてた。
  • 東屋手前で零下になり、東屋から上は頂上まで-1度。
  • 行きのスピードがあがらなかった。
  • ゴアテックスのクライミングウェアの上下は防風・防水・透湿・保温とも問題なかった。ただクライミングパンツは厚手で、平地では歩きにくかったので、荷物が軽い時は背負っていって現地で履き替えるのが良さそう。
  • MAMMUTのグローブは良かった。WS MASKは要らなかった。耳当てはあって助かった。
  • チェーンスパイクを持っていったのはよかった。スパッツを持っていないのは不用心だった。夏用の登山靴を履いていったのは誤りだった。

名栗湖を出発したのは0835aで、白谷沢登山道入り口を入ったのは0849a。3.1℃だった。白谷沢は沢伝いで山の北側の登山ルートで、0900aに457mで1.7℃など、途中までは寒いだけの登山道が続くが、岩場に入る少し手前から登山道にも積雪が見られた。

登山道の入り口付近は、雪が見えたり、普通の道だったり。

でも、沢伝いになるあたりで、冬の山の印象が強まった。

岩場の階段など岩の上に氷が張って、ところどころ危険だった。

0928aに581mで0.0℃、0933aに岩場を抜けて601mで-0.1℃。どんどん気温は下がっていくけど、今回のウェアでは全く問題なく、ペースをあげると発汗する程なので、足元の不安もあって抑え気味に進んだ。

岩場の氷柱.

途中で,木が一本,登山道に倒れてた.くぐるときに気をつけて.

まむしに注意,の看板のあたりから,雪山っぽくなってきた.

途中の東屋に着いたのは0956a。-1℃の中、6分休憩。雪が20〜30cmほど積もっている。春夏秋ならこの時点で、岩茸山を通過してるはず。名栗湖に0100pに戻りたかったので、引き返す地点を考え始めていた。第一候補がここで、第二候補が権次入峠。ここで引き返すと早すぎるので、進むことにした。

東屋から少し上の雪も凍っていたけど、その先の急斜面を登り切った標高770mの地点からは、風で積もっているパウダースノーが舞うほどの普通の雪山の状態が続き、期せずして雪山デビューとなった。冬に入ってから、をザックに入れたままにしておいたチェーンスパイクを、初めて使う日が来た、と思った。

それでも登山靴のまま、雪の斜面になった道を進みながら、少しずつ雪が溶けて靴に染み込んできてやっと、そういえば夏用のゴアテックス素材の靴だったと。靴が冬用でなかったのを思い出した.

権次入峠に着いたのは1042a。ここで5分休憩。

気温は-1.7℃。ここで引き返そうと思ったけど、棒ノ折山山頂はもうすぐそこで,直前の急斜面まで尾根伝いで楽なので,もう少し頑張ることにした。山頂はこのルートの唯一のソフトバンクの圏内なので,電話やメールを使うには,そこまで行かないといけないし.この山を登る都度、ドコモが良いと思う。今回は自宅に電話をかけて、下山予定時刻を伝えないと、下で1時間待つことになるので、頑張って進むことにした。

棒ノ折山山頂に着いたのは1100a。この区間はいつも早い。山頂には二組のパーティと、単独が数人いた。

手前の階段がすっかり雪の階段になっていた。18分休憩。気温は-2℃だけど、風が強く体感温度はもっと下。

前回と同じく見晴らしはいいけど、今日は日光の山々は見えなかった。雪がかかってる山とそうでない山のコントラストが面白かった。

山頂では、お茶で暖をとったり、かじかむ指でメールを打ったり、チェーンスパイクを取り出して装着したりしながら休んだ。木の根を傷めないよう、スパイクは東屋で外す予定。

さて,ここからは下山.山頂を1118aに出て、権次入峠を1127aに通過した。登山時の不安な足元に比べて、実に快適な下山行となった。

次いで東屋も1150aに通過した。ここでチェーンスパイクは外して、少しペースを落とす。もう少し先で外せば良かったかも。チェーンスパイクは両手に持ちながら歩いたけど、乾かないのでカラビナで腰に吊るした。

少し急いだせいか、知らぬ間に左足首、右膝の外側、それをかばって右足の付け根など、相次いで痛みを感じるようになった。特に右膝は降りてからも痛みが残ったので要注意。足を気にしながら歩いたり、

岩場の下りは後ろ向きで降りたり、

凍ってる石段を慎重に降りたり、

氷の有無を確認する為に目線は足元の二、三歩先とか、無理に急がないとか、ともかく安全を心がけながら、ゆっくり降りて来た。登山道入り口に戻ってきたのは1250p。東屋からここまで1時間かかった。

この写真の右手の橋の向こうの路面は、まだこの時間でも凍結してた。

名栗湖に戻ってきたのは1259p。この後、車と合流して、クライミングパンツは重いので、着替えをしてから、移動して、レストランHAMAでランチを食べて、今日の山行のしめ。家族はステーキ丼120gを食べてて、少し貰ったら、次はそちらにしようと思った次第。

自分の冬登山装備のテストのまとめ。

  • 今日ぐらいの条件の登山なら、今の装備一式で大丈夫だろうと確認できた。もともとそういう向きの装備だったけど、雪山が予定外だった。
  • 靴も見込みが甘かったけど、凍傷なしに無事に帰ってこられて良かった。冬の登山靴は冬用がいいに決まっているので、好日山荘のオープニングセールで買ったサレワのブーツをおろすことにする。
  • もっと高い冬山に上るなら、ピッケルは必須だし、下半身にミドルウェアをもう一枚足したい。スパッツはまだ悩んでる。今日、出会った人たちはみなスパッツをつけていたけど、なくてもなんとかなったから。それがいけないな。次からスパッツもザックに入れるようにしよう。

次回はゴアテックスのレインウェアの上下の中に、もこもこと重ね着しての冬山軽登山のテストをする予定。